2013年5月31日金曜日

走ることを信じている

二日ぶりに晴天!
急ぎの仕事があるのに、思わず走りに行ってしまいました。

このところいい感じで走ってます。
とはいっても、しばらくサボったもんで、デブって「のたのた」した走りになってますが。
みっともないけど、どうせ誰にも会わないし。

途中、小学校の近くにさしかかると、すごい歓声が聞こえてくる。
平日なのに運動会?
おじさんランナーがひとり、走るのをやめて、金網にかじりついて、ニコニコしながら小学校をのぞいてる。

あっ!運動会のリレーの練習だ~。
色とりどりのゼッケンをつけ、バトンを持った小学生が、 くるくる小さなグラウンドを走る走る!
大歓声の中、アンカーがゴールすると、前方のおじさん、チラリと後方の私を見て、再び走り出しました。

毎年息子のリレーにコーフンした思い出がよみがえるなぁ。
あのおじさんにも、何かそんな思い出があるのかもしれないなぁ。

運動会の思い出にひたりながら、そこから1キロほど走って行くと。
あれ?

さっきのおじさんが、また止まってる。
今度は木の葉に手を伸ばして、植物観察?

見たところ、日焼けの度合いといい、足の筋肉質なことといい、 メタボ解消のために走ってますという感じの体型じゃない。
でも、 休み休み走って、私みたいなカメに追いつかれるなんて、どういうこと?

私に気付いた様子のおじさんにはかまわず、追い越しました。

タッタッ、タッタッ。
ゆっくりだけど、まあ、リズミカルでいい感じで走れてるかな、と思っていたら。
なんか、うしろから、 タッタッタッタってピッチを上げた足音が。

ありゃ、さっきのおじさん?
しかも、 ぜいぜいぜいぜい、息が超荒い。
えー、そんな息荒くして追いつかれるほどのスピードじゃありゃしませんよアタシ。
と思ってたら、たちまちおじさん、横並びに。

「がんばりますね!」
「あっ、ええ、いやいや」

ひゃー、おじさんに声かけられちゃった、ま、まさかナンパ!? と思ってたら。

「・・・ぼくね、肺、片方しかないんですよ」
って。

「ええっ、それでこんなに走って大丈夫なんですか?」
「少しずつね。でも、昔は、キロ3分で走ってたんですよ」
「え~っ!じゃレースにも出てたんですね!」

1キロ3分ということは、マラソン3時間切りできるタイム。
「もう今じゃ見る影もないですけどね」

見る影もない、がアタシのけっこういい感じなんですけど・・・。
「私いつまでたってもスピードがあがらなくて」
「ゆっくりでいいんですよ。ゆーっくりで」

「ま走ってれば足腰は鍛えられるかなと思って。足腰が一番大事ですよね」
「そう!ほんとに大事。とにかく、走るのは、一番体にいい。もう、絶対にいいから!」

私は途中で折り返しましたが、おじさんは、
「今日は、14キロまで走ってみようと思ってるんですよ」
って、その先にまたゆっくり走って行っちゃった。

何の病気でかはわからないけど、肺を半分失うといったら大病です。
それでも走り続けている。

なんかいいな。

あのおじさんは、きっと、走ることを信じている。
走ることは絶対にいいから! そう言いながら、私へのアドバイスというより、自分で確認してるみたいだった。

私みたいなカメでも、走っていると、すごくポジティブになれる。

走っていれば、ものごとは絶対悪い方にはいかない、という、
根拠はないんだけど、なんか小さな確信のようなものが、私の 心の底に苔のように生えてきてたような気がしていたけど、
走っている人は、みんな、そうなんだ、きっと。

これから先、どんなに大きな病気をしても、走れる足があるうちは、走り続けよう。



私の「走ること」の愛読書。
かったるいなー、というときでも、
これらの本を読みなおすとすぐに
シューズをはいて走りに行きたくなります。
 
 
 

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