2014年4月25日金曜日

でっかい靴擦れ

「母さん、でっかいマメができちゃった」
と帰って来るなり長男。

「新しいスパイクが足にあってないんじゃないの? 大丈夫?」
「足にはあってる。今日めっちゃ走ったからさー」

と言いながら靴下をぬいで、かかとを見せつける。
「ホラ!」
「うわ~!!」

かかとに、ぷっくりふくらんだ水泡。
でっかいソラマメよりまだひと回りほど大きい。
うーむ これは、マメというよりパンパンに膨らんだ靴擦れですな。

「すげー痛いんだけど。このままテーピングすれば大丈夫かなぁ」
「ちょっと待って、今ハサミ持ってくるから」
「えっ、つぶすの?」
「そうだよ」
「えー、つぶしちゃダメでしょ?」
「これはメスでとらなきゃダメ! 今母ちゃんが手術をしてあげよう」
「マジー!?」

水泡はメスで切り取る。しかるのちに湿潤治療をほどこすのが、今イチバンの先端治療なのだ。

『傷はぜったい消毒するな』の夏井睦先生の本やブログを愛読している私。
やけどや床ずれなど、皮膚に傷ができたらどうしたら一番いいかは、なんとなくだけど心得ています。

消毒はせずに、傷を乾かさないよう、ラップやプラスモイストなどの湿潤治療用のパットで覆う。
水泡などはメスで取り除いておくこと。

「メスなんかあるの?」
「まあ似たようなもので」

不安そうな顔をしている長男をよそに、
身だしなみ引き出しから眉毛カット用のハサミを取り出す私。
一応洗って、ガスの火で焼いて消毒のつもり。

では 手術はじめ!

ソラマメの一部にハサミを入れて、少しずつ切除し、たまった液体を出す。
皮は存外に厚くて、ほんとにこれ切っちゃっていいのかなと一抹の不安はあったが、残しておいても治りが遅れるだけだととりあえず切除。
メスじゃないから、キワまでは取りきれなかったが、それはそれでいいことにし、
湿潤治療用バンドエイド、キズパワーパッドを貼りつける。
クツにあたって痛いようだったので、その上から絆創膏とテーピングでガード。
手術終了。

「あ、これなら走れそう……」
おびえていたけど、不気味な水泡がなくなって、ほっとしたような顔をしていた長男でした。

翌朝、 あまりにも浸出液が多いので、キズパワーパッド等一式を貼り換えて出かけました。

帰宅後様子を聞いたところ、部活の走りにはまったく影響しなかった様子。
見ると、まだ湿ってはいたけど、赤みも消えていました。
翌日はすっかり患部の痛みはなくなって。

3日後には、もうテープを貼らなくていいほどの回復ぶり!

いや~、人の皮膚って、すごい再生能力を持っているんですね。
大げさだけど、人体の神秘を感じました。
思い切って切り取ってよかった。

以来、 眉毛カット用のハサミ、すっかり皮膚治療用ハサミになっちゃって。
ささくれ取ったりウオノメ取ったり、なにかと活躍しております……。



湿潤治療用のパッドは、キズパワーパッド、ハイドロウェットなど
多数市販されています。
湿潤治療について詳しく知りたい場合は、
http://www.wound-treatment.jp/ の夏目先生のHP「新しい湿潤治療」をご参照ください。
最近は糖質制限のお話のほうで盛り上がっていますが……。
 

2014年4月17日木曜日

インフルエンザに漢方薬?

「ねえねえ教えて!」

ありゃ、またこないだの友人(まだインフルエンザ?)からメールが来ました。

インフルエンザ、大丈夫だったかなとちょっと心配していたんだ。
こないだの熱はいったん下がったようですが……。

「じつは、またチビが熱を出して。
頭痛がかなりきつかったんで、病院に連れて行ったの。
そしたら、周りにインフルの人いますか? いなければ風邪かな。
インフルエンザの初期にも使う漢方薬を出しますね、って。
よく効いたよ♪
この頃はそんな治療もあるの?」
って。

あるある。
麻黄湯という漢方薬を飲んだ場合と、タミフルを飲んだ場合とで、
平熱になる時間がほぼ変わらなかった、という発表がありまして。

10歳以下には使ってはいけないことになっていた、タミフルなどの抗ウイルス薬が
うやむやのうちに使用されるようになったことや、
タミフルの使い過ぎによる耐性ウイルスの出現が問題になっていて、
これはいい、と麻黄湯を使い始めたお医者さんがいっぱいいるらしいんです。

人体にはウイルスが細胞内に侵入した時に、
ウイルスを取り込んで排除する機能があり、
麻黄湯はこれを増強する、のらしい。

麻黄湯は、皮膚の熱を上げる作用があります。
簡単に言うと、熱を上げて、ウイルスをやっつけるお手伝いをする、って感じ。
だから、解熱剤を一緒に飲んだらダメよ。

「危険な薬じゃない!? 大丈夫?」
お医者さんで処方してもらったんならダイジョブだよ。
めちゃくちゃ弱ってる人とか、めちゃくちゃ胃腸の弱い人とか、体質に合わない人もいるけど。

「よかったー。ありがと! それにしてもインフルだったのか何だったのかなァ。ま、どっちだっていいけど」

漢方薬処方は、検査しなくても処方できるから、いずれにしても便利ですよね。
インフルじゃなかった、といって抗ウイルス薬処方できないんじゃ、ガッカリだもんね。
どっちかわからないから、麻黄湯出しときましょうね。
これならはずれなし。

でも、麻黄湯がインフルエンザに効くわけではないと、
断固として漢方薬を認めないお医者さんもいるようです。

じつはこないだの「まだインフルエンザ?」を書いたあと、
編集さんから、
「近所で、『インフルだったら困るでしょ?』と言って、
なかなか検査をしてくれないお医者さんがいて 評判悪いんですヨ。
でも、意外といいお医者さんなのかも」
という情報が。

あ、そのお医者さん。
ウチの長男がアカンボの時、
アトピー治療に、山ほど漢方薬処方してくれたお医者さんだ…………。
(ちなみに、アトピー症状はまったくよくなりませんでした)

ま、タミフルだろうが麻黄湯だろうが、
そんなもん飲まなくたって治りますわい。



右は、お隣さんが育てている、くきたち菜。
たくさんいただいたので、おひたしを作りおき。
くきたち菜、私の地元山形でよく食べます。
菜の花ににた味、食感で、とっても食べやすくおいしいです。
チャンプルーのような炒め物にも煮びたしにも、
なんにしてもおいしい。私はシンプルにおひたしが好き。
スーパーには売ってないんですよね・・・。
いただけるのが超うれしい。
お隣さんの地元は、福島なんですよ。
教えてもらって、私も今度植えてみようかな・・・・。