前回の続きです。
歯のくいしばりがひどい。
ために、
歯の付け根に炎症が起こっている。
これが悪化すると、歯槽膿漏になる。
歯がどんどん削れていく。
歯ぎしりのはずみで、「パーン」と歯が欠けてしまうこともある。
…… などなど、 怖ろしげなお話をいろいろ聞かされ、歯医者でマウスピースを作ることになりました。
「マウスピース作るので、前歯の、ここ、欠けたところも、処置しておきますね」
だいぶ以前、なにかのはずみでほんの少し欠けた前歯。
2回も詰め物がはずれ。2回目でそのまま放置。
歯を使う分には何も困らないので、そのままにしておりました。
「たぶん、この歯が欠けたのも、詰め物がとれたのも、歯ぎしり、噛みしめのせいだと思います」
と先生。
えー、そうかなぁー。 だって、詰め物が取れたの、ベニヤ板で工作している時に歯を使ったからなんだよなァ。
と思いながらも、 とりあえずみっともない欠けた歯を治してもらえるのはありがたいので、黙ってお任せする。
マウスピースができるのは、1週間後。
「なるべく歯をかみしめないように、意識して下さいね」
と先生は軽くおっしゃる。
「意識するだけでも違います」
ってホントかいな。
家に帰り、歯ぎしりや噛みしめについてネット等でいろいろ調べもの。
マウスピースなんてアホくさ、なんとかそんなもの使わずに、歯ぎしり、噛みしめを止める方法はないものか。
ところがネットで調べても、これという対策方法は見つからない。
どれもこれも、
日中から歯を離すように気を付ける。
パソコンに、「歯を離す」と書いた付箋を貼りつける。
寝る前に、「歯を離す、歯を離す、歯ぎしりしない、歯を食いしばらない」と3回唱える。
人を馬鹿にしたような自己暗示法ばっかり。
やっぱり、マウスピースを医者の言うこときいてはめるしかないのかなぁ。
とりあえず、寝る前には、「歯を食いしばらない、食いしばらない」とお経のように唱え、真剣にわが身に言い聞かせて寝るようにしてみました。
3日目の、寝て1時間ほどたったころでしょうか。
「パシーン」
という音で、目が覚めました。
ハッと気づくと、私は歯をガチリとすりあわせていました。
なんと、歯ぎしりの真っ最中だったんです。
そして、その音は、
先日詰めたばかりの詰め物が歯ぎしりで吹っ飛んで、フトンを飛び出し(シャレではない)、
寝室の床にたたきつけられた音でした。
自分が歯ぎしりをしていることは、父母や夫から指摘されて知ってはいたけれど、
歯ぎしりを実感したのは生まれて初めてです。
やっぱり、センセの言うとおりだったか……。
マウスピース受け取りの日、数日前の夜間の出来事を先生にご報告申し上げると、
「すぐ取れてしまって、申し訳ない」と言いながらも「やっぱりそうでしたか」と見立てにご満悦。
「やっぱり、マウスピースはきちんとつけたほうがいいと思います。最初は違和感あると思いますが」
って。
うなだれながら「ハイ」と言うしかありませんでした。
しかしまぁ、マウスピース……。
友人知人に聞くと、何人もが平気で愛用しているとのこと。
なんという従順さ。
私は1週間やっても慣れることができません。
なんか、かえって、食いしばりがひどくなって、頭痛がしてくる。
あの、よくあるじゃないですか、時代劇でのお産シーンに、手ぬぐい縛ったものを噛んで気張る、っていうやつ。
あれみたいな感じ?
1週間目から、サボリ始めました。
そして、マウスピースをつけずに寝た、ある朝のことです。
子どもたちが学校へ行き、私はゆっくり新聞に目を通しながら、みそ汁とご飯で、朝食を食べていました。
「?」
みそ汁に、硬いなにか変なものが入っています。
口から出すと、犬のツメのかけらみたいなもの。
おかしいな、どうして犬のツメがみそ汁の中にはいるんだろう、
でも私のみそ汁でよかったワ。
……朝食の片付けをして、仕事を始めてしばらくして気づいたんです、
ツメじゃなかった、
あれ、ツメモノだーっ!
て。
つまりですね、夜間の歯ぎしりでとれそうになってたツメモノが、
朝のみそ汁を飲んだときに完全に取れたんですわ。
なんたることか!
どうしよう、「マウスピースしてましたか?」ってお医者に言われたら……。
詰めてもらっても、またすぐ取れちまいそうな気がするし、
さりとて、マジメにマウスピースをつけて寝る気にもなれぬ。
マウスピースの調整と、歯磨き指導の予定が入ってるけど…… ……このままバックレようか?
どうしても使いたくないマウスピース・・・・・ なんとかこれを使わずに、歯ぎしり&歯の噛みしめグセを 治したいと思っているのですが。 |
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